先日、展示プリントをギャラリーに納品した。ひとまず私の手を離れ次に観るときはギャラリーの壁に額装されている。ギャラリー冬青では3回目の展示になるが、今回もプリントサイズは11×14inchで16×20inchのフレームに入れて28点展示する予定だ。
これはDMに使用した写真で、撮影はヤンゴンの街中。詳しい場所の名前は分からないがDaw Aung San氏率いるNLD(国民民主連盟)本部を訪れた後に近くを歩いている時に撮った1枚。(NLDへは政治的な何かでは無く、本部でお土産用にいろいろ売られていると聞き興味があり行っただけ)
撮影は2016年8月で雨季真っ直中、この日も朝から小雨が降り続き、時々激しく降っていた。傘を差しながら撮影しフィルムを交換するために建物の軒下に入りフィルムを交換し終えたときに視線を感じて撮った。背後で大きな人の声がして振り返ると私が駐車場の出口をふさいで居たようで頭を下げて移動し、道路に視線を戻すともう彼女は居なくなっていた。少し周囲を見回したがどこにも見当たらず、不思議な感覚を覚えたことを今でもはっきり覚えている。
2005年からミャンマーを訪れているが、撮影はインレー湖がメインでヤンゴンはホテルは高いし、道路は混むしヤンゴン滞在はできるだけ避けるようにしていた。しかし2014年の東京写真月間でミャンマーの写真家たちと知り合ったり、ミャンマーで活動するNPOの活動に参加してからヤンゴンで過ごす時間が増えていった。今回の展示「Myanmar2005−2017」はインレー湖とヤンゴンの写真が半々くらいとなっている。同様に写真集もヤンゴンで撮影した写真が半分近くになっている。
ヤンゴンは以前の様に通過するだけの街から興味深い撮影の地となり、今後も撮影を続けていくのだろう。ミャンマーは急速な経済発展のなか、ヤンゴンはその先頭を走っているのは間違い無い。