3年ぶりの香港へ

明日、3/29から香港へ行きます。

“HK PHOTOBOOK FAIR 2018″に冬青社メンバーの一人として参加します。3年前、第1回目の”HK PHOTOBOOK FAIR 2015″に参加して以来の参加です。年末の写真展に合わせて出版した「Myanmar 2005-2017」と2013年に出版した「Thanak」を持って行きます。

丁度”Art Basel Hong Kong“が開催されていて、その近くが会場になります。PhotoBook Fairの参加が目的ですが、Art Baselを観るのも楽しみです。今世界で注目されているアート(主に現代アート)に触れることが出来る貴重な機会です。

最近、香港名物の道路にせり出した看板が減っていると聞いたのでそれも見てみたい。

渡航費・滞在費を計算すると写真集が売れたとしても元がとれるわけでは有りませんが、いろいろな刺激を貰ってこられる貴重な機会です。

映画「チョーミン楽団が行く!」

3月21日、雪の舞うなか横浜本郷台にあるあーすぷらざで映画「チョーミン楽団が行く!」の上映会&写真展を観に行ってきました。

映画はミャンマー中央部、遺跡で有名なバガンの近くにある芸能が盛んな村を舞台に展開しています。役者が出ている映画ではなく、サインワインというミャンマーの伝統楽器を演奏する”チョーミン”さんが率いる楽団の日常を追いかけています。

ミャンマーの季節は大きく雨季と乾季に分かれます。雨季は農繁期で仏教上の”安居”にあたるため慶事のイベントはほとんど行われず、主たる産業の農業に勤しみ静かに暮らしている印象があります。乾季になると結婚式や会社の立ち上げ、そして仏教徒の彼らにとって人生最大の儀式と言われている得度式があちらこちらで催され、その席に呼ばれ盛り上げ、喜ばれるのがチョーミン楽団になります。ミャンマー中に数百の楽団があるとも言われていますが、この映画の主役チョーミン楽団はトップレベルのパフォーマンスと人気を誇っているそうです。

映画の詳しい内容が書きませんが、美しいミャンマーの映像と軽快な音楽、日常に展開する人間模様など約2時間の上映はアッと言う間に終わってしまいました。

あわせて、ミャンマー最大都市ヤンゴンで活動する写真家・後藤修身氏、兵頭千夏氏が同行取材で撮られた写真展もあーすぷらざで開催されていました。映画の上映会は3/21のみでしたが写真展は4/22まで開催されています。

後藤さんとは2014年にミャンマー祭りで一緒に写真展を開催し、その時展示されていたのがチョーミン楽団でした。この映画を観ていたときミャンマー祭りで展示されていた作品を思い出しました。
兵頭さんとは2015年に同じくミャンマー祭りで一緒に写真展を開催しました。
映画の撮影・構成をされた石谷崇史氏には2月のヤンゴンで開催されたJapan Myanmar Pwe Tawでいろいろお世話になり、今回は自分とミャンマーを繋ぐ縁の深い映画・写真展です。

「チョーミン楽団が行く!」は有名な俳優が出ているわけではありません。派手なアクションやミャンマーの人が好きな恋愛ストーリーもありません。ただ彼らの日常に目を向けて伝統音楽を守り続ける姿勢を淡々と捉えています。チョーミンさんの話した言葉が映画のパンフレットに書かれてています。

「音楽が穏やかならが、人も穏やかになる」「音楽がなくなれば、人もなくなる」

映画を観て、この言葉を聞いたあと自分がミャンマーで撮っている写真を思い出しました。この楽団が活動している地域はまだ電気などライフラインは普及しておらず、人々の娯楽のひとつがこのサインワイン楽団だそうです。この先テレビやスマートフォンの普及で娯楽が多様化していく中この伝統芸能が今のように盛んに続くのだろうか?
日本の伝統芸能の類いも元々はミャンマーのサインワインのような位置付けで人々の間に浸透していたのではないか?

ここ数年、私はミャンマーで時代と共に「無くなるだろうこと」と「変わらないだろう、変わって欲しくないと願いたい」を念頭に撮影をしています。私が子供のころと今の日本を比べると世の中は様々大きく変わってきました。便利になる一方で失われるものも少なく有りません。

映画「チョーミン楽団が行く!」はこれからも多くの人たちに観て欲しいと思います。また上映の機会があれば是非行きたいと思います。画面の中には多くのもの、思いが吹き込まれていて1度や2度では全てをすくいとれないです。

2018年2月のヤンゴン(その3;カメラ壊れる)

2/25(日)

昨夜はステージの余韻もあり予想通り寝つきが悪く、熟睡感のないまま朝を迎える。

ホテルの朝食は香辛料を入れたモヒンガ-(ミャンマーの一般的な朝食)を食べてコーヒーを飲んでも目が覚めない。午前中は部屋でごろごろ過ごしていたが、日本からこちらに来ていた友人と近くのカフェでタミンジョー(チャーハン)を食べる。路地の古そうな雑居ビルの2階にひっそりとカフェがある。今まで何度も通っていたのに全く気付かなかったので、きっと知らないお店がまだまだ沢山あるのだろう。

数年前の出来事を思い出しながら話をして、チャーハンとコーラでやっと目が覚めてきた。日本では炭酸を飲むことはほとんど無いが、ここに来ると飲みたくなる。

友人と別れた後、昨夜の撮影で身体の凝り凝りになっていたのでマッサージに行って解して貰いたい。でも昼間の暑い中歩くのをどうしようかと思いつつ歩いてみると昨日より少し?気温が低いような気がしたのでマッサージGenkyへ向かう。ヤンゴンに来ると一度は訪れているが前はもう少し近くにあったような記憶、40番通り付近?だが数ヶ月前移転したとFacebookで見たのを思い出す。ネットで調べると50番通りか12番通りと出てきた。50番の方が距離が半分くらいなのでとりあえず目指す。10分くらい歩くと到着。冷房が効いてて心地よい、60分コースを頼み涼しい店内でマッサージ。ここは視覚障がい者の方がマッサージをしてくれる。見えない分手先の神経など繊細なようでいつも気持ちよくほどほどの強さでほぐしてくれる。

涼しい店内から出ると強烈な陽射し、やっぱり暑い。タクシーでホテルにもどうかと思ったが方向だけ目指して路地を歩いて帰ることに。

途中、製本をしている小さな作業場が目につき遠目に眺めていると、どうも学校の教科書を製本したり、ホテルのパンフレットを三つ折りにしたり5人くらいで仕事をしていた。

両開きの真ん中にホチキス打つ人、その束を重ねて押しつぶす人、その背に糊を塗る人、表紙カバーを貼り整える人で出来上がる。 写真を撮っても良いかとミャンマー語で聞くとどうぞと返事。一枚撮ったところでフィルムが終わり交換し撮ろうとするとシャッターを押しても感覚が無い。巻き上げてもう一度押すも同じ、仕方無いので耳元でシャッターを押すと切れない。シャッターボタンを押してもシャッターが開かなくなってしまった。そろそろオーバーホールに出そうかと考えていたくらいなので仕方無い、壊れてしまった。ミャンマーに来るようになり12年経つが故障は初めて。昨年の作品撮りに迫られていた時で無くて良かったと考えるしかない。ホテルに戻りあれこれ試すが動かない。戻ったら修理&オーバーホールに出そう。

夜はヤンゴンの友人と食事の約束があり、車で5分くらいのシンガポール料理屋でか6時過ぎから10時前まで食べて話しての時間を過ごした。昨夜の喧噪が遠い昔に思えるくらいヤンゴン最後の夜はいつもの静かなヤンゴンだった。

2/26(月)

日本との時差2時間半と言うこともあり朝は早く目がさめる。行きと比べ7kgくらい軽くなったスーツケースの鍵をかけて朝食を手短にすませチェックアウトし空港へ向かう。平日だが通勤時間前なのか道路は空いていて45分くらいで到着。

朝便でヤンゴンを出るのも久しぶり、定刻より15分くらい遅れてヤンゴンを離陸。バンコクで乗り継ぎ帰りは羽田空港。

復路はボーイング747、ANAから747が無くなって以来なので久しぶりのジャンボジェット。

2018年2月のヤンゴン(その2;昼間はもう暑い)

2/24(土)

昨夜食事をした友人の提案で朝からヤンゴン郊外の水上パゴダへ向かう。市内から車で約1時間、イエレーパゴダに到着。これを書いているときにヤンゴンのダウンタウンからボートでそのままここにくるツアーが始まったと書いてあり、そっちのが渋滞も無く気持ち良いかもしれない。

湖?というより川の真ん中に見えるパゴダがあり、ボートで渡るしかない。ここでもローカルの人たちと外国人は別のボートになり、外国人は入場料がかかる。シュエダゴンパゴダ同様ミャンマーの人は無料でそれは正しい姿だと思える。私はインレー湖に行くので水上○○はあまり珍しくは見えないが地元でも人気の参拝スポットらしく、周りは土産物屋や食堂が沢山あり、先ほど乗ったボートも賑わっている。パゴダは15分もあれば一周できるが、暑い。気温は36度くらいだろう、長時間日向に居ると危険だ。でもまだ湿気が無く日陰に入って風が吹き抜けると気持ちいいくらいだ。30分ほど散歩した後パゴダを出て途中、スターシティの日本食レストランで鯖の塩焼き定食を食べた。

スターシティは日本の支援で開発が進むティラワ工業団地の近くにあり、そこで働く人を対象に開発されたそうで、ハーフのゴルフコースやフィットネス、プールなどあり、市街地から離れるため家賃も安いのでそれなりに住人がいるらしい。

14時前、ホテルに戻り着替えて必要な荷物を持ちJapan Myanmar Pwe Taw2018会場へ。ホテルから20分ほどで到着。

会場はオールコンクリートのイベントスペースで気温も35度、体感は40度近い。陽が傾くまでテントの下で過ごした方が安全だ。

18時からのステージ撮影に備え連絡を取り撮影用のパスをもらい撮影の相談。17時を過ぎると陽が傾いて気温も少し下がるがステージ前は御客さんが増えてくる。

ほぼ時間通り18:00にヤンゴン市長や駐麺日本大使の挨拶で始まる。

・最初は日本からPrizmaXのステージで始まる

ここ数年ミャンマーで人気と聞いていたが観客の盛り上がりが想像以上

・ミャンマーからBilly(彼女は最近人気の勝ち抜き番組で準優勝)

・日伝統楽器のジョイントで大河ドラマ真田丸のテーマ

伝統楽器の融合が見事で今回のステージで一番印象深かった

・日本からDJ DOMOとミャンマー踊りのコラボレーション

・ミャンマーからThar Nge(彼は勝ち抜き番組でチャンピオン)

情感たっぷりで唄う歌声は会場が静まりかえる瞬間があった

・日麺合作映画「My Country My Home」ダイジェスト映像から森崎ウィンがテーマソングを唄う

この映画には私はインレー湖でいつも泊まっているホテルなどでロケが行われ見覚えの有る映像が流れる

・ミャンマーからNi Ni Khin Zaw

彼女の歌を直接聞くことができ、人気No.1と言われていることに納得

・日本からAKB48 with BNK48がAKBのヒット曲

私でも知っていた曲に会場が盛り上がる

・ミャンマーからAh Moon

今回一番聞きたかった、観たかったステージ。曲は最近のCDに入っていて知っている曲だった

歌はステージで聴くのが一番

・今回のイベントの企画で作られたAh Moon作詞と森崎ウィン作曲の歌を披露

・Ah Moon & PrizmaX joint concert.

・出演者全員でKiroroのMirai 合唱

この曲はミャンマー語でカバーされ人気の有る曲、他にも乾杯や北国の春など日本の曲が知られている。

 

1万人以上の観客がある程度帰るまでタクシーが捕まらないだろうと、誰も居なくなった控え室で遅めのお弁当を食べたり撮った写真の確認をしながら時間調整して会場を出たらタクシーはあっさり捕まり23:00にホテルへ戻り長い1日が終わった。

2018年2月のヤンゴン(その1;タイ航空は大型機)

018/2/22から26までヤンゴンへ行って来た。以前はインレー湖が目的だったが最近2回に1回はヤンゴンだけのショートステイになっている。ヤンゴンに友人が増え自分のミャンマーへの関わり方が変わってきていることを改めて感じている。

取れる日程を最大限活かすため今回は久しぶりにバンコク経由のタイ航空で往復した。チケットを取ったときはあまり意識してなかったが往路はエアバスA380(オール2階建て大型機)、復路はボーイング747(国内であまり見かけなくなったジャンボ)とタイ航空は今も大型大量輸送で運航しているようだ。

今回の目的は2/24にヤンゴンで開催されるMyanma Japan Pwe Taw(Pwe Tawはミャンマー語でお祭りの意味)でAh Moonのステージを観て昨年8月に撮影したプリントと彼女の写真と歌の歌詞を載せた写真集をプレゼントすることだった。

2/22、午前中仕事して午後から成田へ。久しぶりにタイ航空バンコク経由のヤンゴンへ向かうがこの日はバンコクまで。成田でチェックイン時、バンコクで入国すると空港税を払う必要があるチケットと言われた。今回のチケットは空港内で過ごして乗り継ぐチケットだそうだ。そういえば7,8年前、同じようにバンコクで泊まってヤンゴンへ向かうときバンコクの空港でチェックインしたとき英語が聞き取れなかったが空港税を払ってこいと言われタイ航空のチケット売り場で払ったことを思い出し今頃納得した。

バンコクまでのタイ航空A380ほぼ満席、学生の旅行シーズンということも有るようで若い人が多い。テレビなどで「最近の若者は海外旅行へ行かない」と言っているが、今回は学生で混んでいる印象だった。

毎度の成田滑走路混雑と強風逆風、さらにタイ空港着陸混雑待ちで1時間半くらい遅れバンコクに到着。前は少し高かったがノボテルに泊まったこともあったが今回みたら2万円くらいするので断念し、調べたらBoxtelというカプセルホテルよりは広いところが空港内にあるのを見つけて予約していた。空港に着いたら帰るときも3時間近く乗り継ぎがあるかかSIMを買おうかと思っていたが空港の無料wifiが意外と使えSIMは購入せずに済んだ。

そのBoxtelは 見つけるのに手間取り、空港の人に聞いたら地下の駅の横を抜けた先にひっそりとあった。部屋?ベット含め小さいが快適、乗り継ぎの仮眠なら十分だった。

翌朝、5:30に目覚めた。空港税のこともあり早めチェックアウトしタイ航空カウンターに向かったら、早朝なのにかなりの混雑、さすが眠らないアジアのハブ空港だ。荷物は成田でヤンゴンまでチェックイン済みなので預け荷物が無いと伝えると専用カウンターを教えてもらいすぐにチェックインできた。やはり空港税が必要と言われ、タイ航空のチケットカウンタで支払い領収書もってきたら航空券を渡すとのこと、空港税700パーツ支払いチケットをもらう。

出国後、空港内のレストランで朝食セット300バーツ、あまり美味しくないが一先ずコーヒーをのみ落ち着いた。明るくなりかけた外を見たらまさかの土砂降り豪雨。まだ乾季のはずなのに意外だった。ヤンゴンの天気予報は晴れ、最高気温35度となっていた。

ほぼ定刻にバンコクを発ちヤンゴンに着くと晴れ、空港付近の気温は30℃。多少の渋滞はあったものの10時30分、ホテルにチェックイン。ホテルはいつものパノラマホテル、ヤンゴン駅に近く隣にルビーマートというスーパーもあり便利なホテル。

買い出しと昼ご飯を兼ねて近所を散歩、しかし昼間は暑く眠かったのでホテルに戻り一休み。陽が傾き始めた17時過ぎに散歩に、スーレーパゴダ横の公園で写真の野外展示をやっていた。Yangon Photo Festivalのひとつのようなイベントらしい、ヤンゴンの友人が撮ったバガンの写真が展示されていた。

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ジャーナリスティックな展示が多いイベントに思えた。会場を有る居るとヤンゴン在住の友人から連絡があり、日本大使館となりのイタリアンで食事しようとなり、タクシーで向かう。英語と片言のミャンマー語を使い説明すると通じたようで無事に目的地に辿り着いた。大きなビジネスセンターにあるイタリア料理は美味しかったのと窓から見える茜色空にライトアップさらたシュエダゴンパゴダが美しかった。

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彼が毎週レッスンを受けているサルサのワークショップがチャトリウムホテルであると言うのでとりあえずいっしょに行くと、たまたま翌日のMyanma Japan Pwe Tawの前夜祭をやっていて偶然に驚く。大丈夫ですからと言われ会場に入ると何人か知人に会い挨拶と翌日が楽しみと伝えた。

そして、地下のバーに行きサルサのワークショップ。開始時間が過ぎしばらくすると何となく始まった。途中誘われて少し教えてもらうもできるはずもなく10分で離脱。薄暗いバーのホール?でサルサを踊る多国籍な人たちを観ているとここはヤンゴン?ミャンマー?と思えるくらい不思議な夜だった。

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