2017年10月26日(木)、27日(金)に写真集「Myanmar 2005-2017」の印刷立会うため東京板橋にある凸版印刷へ行ってきた。四年ぶりの印刷工場は隣にデータセンターの大きな建物が出来ていたこと以外、懐かしい雰囲気のニス塗りの木目廊下やインクの匂いなど変わっていなかった。両日とも少々の印刷機トラブルがあったもののオペレーターさんの機転で概ね順調に終わった。
印刷機から出てくる紙に面付けされた写真を観ると先日の初校校正の打合せで依頼した修正がされているのが遠目にみても分かる。私にはもう充分追いこめていると思えるが高橋社長がオペレーターさんに更に指示を出す。そうして上がってきた印刷は前より深みや立体感を感じる、印画紙プリントとは異なる世界だと改めて感じる。
初日は写真集中身の片面、表紙にカバーと印刷量が多いが、2日目は反対面の写真印刷のみだ。その2日目に私の写真集の版を作ってくれた方と話ができた。聞けば聞くほど細かく手間のかかる作業だが、彼は難しい修正や版作りのは自らの技術を高めることに挑戦出来るから嬉しいと話していたのが印象的だった。印刷機を操るオペレーターさんもそうだが、より良い結果を求め挑戦を続ける職人気質を感じる。
次は11月下旬の製本仕上がりを待つばかりだ。
12月の写真展は写真集のなかから写真を展示する予定。2013年の時は写真集印刷の立ち会いをみて全ての展示プリントを作り直したのを思い出した。
今年は10月の下旬に台風が2つ来たり天気の悪い10月だったが、この2日間は朝から快晴だった。屋内の工場だから本来天気は無関係なのだが雨より晴れている方が気分は乗る。写真は都営地下鉄三田線志村坂上駅前の一里塚。ここは国道17号線、旧中山道の一部だったと初めて知った。
冬青社高橋社長が印刷時のことを詳しく書かれています。