2019年が始まり20日が過ぎた。年末に引いた咳風邪で年末年始は予定していたプリントもできず図書館で借りた本など読み終わってしまった。
それでも、今年前半は写真を展示する話がいくつかあり、その準備は少しづつ進めていた。
鎌倉の友人のクリニックで写真を11点展示させてもらっている。今のところ2月末ごろまでの予定。
クリニックの壁にピクチャーレールが設置されており、壁は常に書や絵画や写真その他何かしらのアートを飾り患者さんに楽しんでもらっているそうで、数年前に一度展示させてもらっていたので今回は2度目になる。月に一度通院する方が多いため1ヶ月以上の展示を続けているとの話。
先生は国内で災害が発生したら真っ先に現地に入り医療活動を行ったり、社会的に弱いと言われている人たちの支援を積極的に行っている友人の中でも尊敬しているひとりだ。展示にあたり、待ち時間に読んでもらえればと各展示作品にテキストを書き少しでもミャンマーについて知り興味を持ってもらえればと思っている。
この後は3月と5月にも展示の予定があり、そちらの準備も少しづつ進めていきたい。時期が来たらSNSを含め広報活動を始めていく。
展示する場所を考えると各々観てくれる人たちが異なるため、それぞれを意識した用意が必要になる。
今回の展示に向けて書いたテキストの一部がこちら
「ミャンマーへ行き始め10年以上が過ぎた。最初ころは行くと楽しいし人々のなんとも言えない微笑みに癒され満たされるためだったと今は思っている。その中で出会った人たちや彼らの暮らしを写真に撮り続けていく過程で写真展や写真集出版を意識するようになった。写真を撮るうえで彼らの文化や歴史そして宗教について少しづつ知るようになり、セミナーなどで話を聞いたり本を読み見識を深めようとしている。
先日、ミャンマーで観光業に従事しているミャンマーの友人が来日して講演する機会があり興味深い話を聞いた。ヤンゴンの空港で帰国する人たちに「ミャンマーで1番印象に残っていること」をアンケート調査した結果7割の人が「人々」と答えたそうだ。他の選択肢は「遺跡」、「自然」、「料理」、「街」などあったが「人々」が大多数だった。最近読んだ本で知った「ビルメロ」と言う言葉の存在、戦後まもない頃から言われているそうで、日本人がビルマ(ミャンマー)へ行くとその国民性などにメロメロになり何度も通うようになる意味だと知った。なるほど私もその1人なのだろう。
20世紀になりイギリスの植民地化、太平洋戦争で日本の侵攻、独立後の軍事独裁政権など社会背景を見るとこのような国民性が醸成されてきたのが不思議なくらいだ。ここ最近、民主化が進み経済発展、アジア最後のフロンティアなど報道されているが実情はまだまだ不安定だ。アウンサンスーチー氏率いるNLD(国民民主連盟)が選挙で大勝し政権を担っているが現憲法ではスーチー氏は大統領になれない。憲法改正には大統領の署名と国会の76%以上の賛成が必要だか憲法で国会議員の25%は軍人が割り当てられている。さらに警察や地方の役人などは軍管轄にあり、未だ未解決の少数民族問題や治安維持に政府は軍に協力を取り付けなくてはならない。可能性は低いと考えたいが再びクーデターが起こり軍事政権にならないとも限らない。社会に不安や不満の裏返しが信仰心なのかもしれない。
私自身、ミャンマーに行くようになり様々な理由でミャンマーに、ミャンマーの人たちから多くのものをもらい救われたと考えている。
そのことに対して自分でできることで恩返しをしたいと思いミャンマーで活動しているNPO法人の手伝いをしたり、ミャンマーで支援活動している人に写真や写真集の売り上げの一部を寄付している。また、ミャンマーに写真文化を根付かせるために活動しているミャンマーの友人を支援することも私にできる恩返しになるのだろう。」
今年は5月にミャンマー祭りが増上寺で開催される。今回は事前の準備からできることから手伝いをさせてもらっている。また、ここ数年続けている雨季の8月にミャンマーへ撮影に行く予定だがその後、乾季にもう一度撮影に行きたいと計画している。
最後に、年末にネットオーダーで作ってもらった16×20インチフレーム運搬用段ボール箱、思っていた通りの効果を発揮してくれた。最小限のスペースで安全に運ぶことができた。フレームを増やせればもう2箱くらいは手持ちの台車に乗せられそうだ。