2台目のRolleiflex

2月のヤンゴンでシャッターが動かなくなったRolleiflexは現在、修理中で5月中には治ってくるだろう。
しかし今回の故障で予備の必要性を痛感している。偶々2月のヤンゴンは作品撮りがメインでは無かったのは単にラッキーだっただけだ。もし昨年8月の時だったら写真集も12月の個展もどうなっていたか考えると青ざめるしか無い。撮影においては慎重を期していたのにカメラが壊れることは頭の中に無かった。
10年くらい前に3.5Fも予備に持っていた時期があったがメインで使っている2.8Fのレンズ焦点距離の違いやシャッターの感覚に違和感があり実質予備として使っておらず2.8Fのオーバーホールを機に知人に譲ってしまった。

焦点距離のおなじ80mmで予備になるものを探していたところ縁あって2.8C、レンズはxenotarが手に入った。2.8FはPlanarなのでちょっとした違いがあるのかも知れないが、まぁそんなに明解な差は無いだろう。
ピントノブがfeet表示だったり、シャッター速度がISO配列以前だったりするがたいした問題では無いだろう。しかし2台体制で使うのに不便となる2つは手を加えることにした。
1つはストラップ取付部、Cの方はFのような「カニ爪」では無いのでストラップが共通で使えるようネット検索で見つけた部品をアメリカから部品を購入し付けかえた。途中ヤスリがけが必要だったり手はかかったが無事に完了。
2つ目はファインダーの暗さだ。2つで差が大きいと戸惑うだろうことは容易に想像できる。Fにはmaxwell screenが入っているのでCにも入れた。Fはピントスクリーンをユーザ交換できる構造だがCは本来出来ない。しかしネット検索するとユーザ交換できないタイプ用のmaxwell screenが購入できると知り、購入した。

新たにB&Hに注文したフィルムを届いたので試し撮影、そして現像。
私にとって2nd Rolleiとなった2.8Cはひとまず順調にテスト撮影を終えることができた。

こうして見ると2.8Fのように露出計が無いのでデザイン的にはすっきりしているように思える。
細かい話しだが、2.8Cは絞り羽根が10枚で、Fを含めてD以降は5枚となってRolleiflexの系譜を見るとCを完成形とあげる人もいるようだ。ピントルーペが上・下調整して視度補正ができることも私にはありがたい。
今後、どっちがメインRolleiになるのか分からないが、予備機があることで安心して撮影に臨める。

HK PHOTOBOOK FAIR2018

2018年3月30日~4月1日までHK PHOTOBOOK FAIR2018に冬青社メンバーの1員として参加してきました。

髙橋社長、渡部さとるさん、Photographer HALさん、北桂樹さんと私の5人、他のブースとくらべ作家が多く一番の大所帯でした。

持って行った写真集「Thanaka」と「Myanmar 2005-2017」は売り上げに大きな差が出るという謎を残してくれました。

「Myanmar 2005-2017」8冊に対し「Thanaka」は1冊の売り上げ。2冊並べて最初に手に取るのは「Myanmar 2005-2017」の方が圧倒的に多かったですが話しかけて説明すると「Thanaka」も手にとってくれました。それでも最後に買ってくれた人は「Myanmar 2005-2017」の方が多かったです。

高橋社長はじめ他のメンバーと何故ここまで差が出るのか?の話題になりましたが決め手になるような理由は出てきませんでした。

最初に手に取るのはタイトル含めたカバーデザインが大きいのだと思いますが、中身を比べるとそこまで差があるとは作家本人としては思えないです。渡部さとるさんは「Thanakaの方がミャンマーらしさがあって良いのに」と首をかしげていました。この理由を考えることも次に向けてヒントになるのでしょう。
何れにしても無名の日本人の写真集にお金を出して買ってくれるのは励みになります。これも冬青社から出版していることは大きいと思っています。

 

今回の香港はBook fair参加が目的でしたがArt Basel HongKongやギャラリーを観て今のアートに触れるのも楽しみにしていました。アートの話は別にして今回の香港をキーワードでまとめると

・Uber

・AirBnB

・マカロニ

です。

Uberは北さんが登録し香港空港から宿までで始めて利用しました。5人プラス荷物沢山なので7人乗りが頼めるのは本当に便利です。その後も宿からBook Fair会場まで毎日Uberを利用しもう手放せないToolになりました。そして、最終日宿から空港へ向かうとき呼んだ7人乗りが2列目シートが2人用で荷物を積むと全員乗れず初めてのキャンセル。仕方無いので4人乗りを2台頼むことになり、北さんが1台目を捕まえてプリウス、急遽私も利用者登録して呼ぶことにしました。香港では「4人乗り」「4人乗り高級版」「7人乗り」が選べます。通常4人乗りが一番安いのですが、偶々「4人乗り高級版」の方が少し易い表示になっていたので(配車や空き状況で料金はころころ変わります)そっちを選択すると車種欄に「Tesla」の文字。Teslaは日本でも売られていますが乗ったことはありません。スーツケースが3個積めるか若干心配でしたが積めて、空港へ向け出発。落ち着いた革張りシートとEVならではの静かさで乗り心地も最高でした。オーナーは品の良い60代くらいの男性。

AirBnBは今回利用した宿泊施設、日本でも話題の民泊です。チーム冬青5人で利用。ネットの紹介では最大9人まで可とありましたがさすがに9人は無理、5人がが現実的な上限でした。シャワー付きトイレが2カ所あるのは助かりますが、ベットは2個以外は小さめでしたが立地の良さと値段を考えると充分有りでした。夜遅くまで写真やアートについて話をしたり今後の作品作り貴重な時間でした。これだけでも香港に来た意味がありました。

宿はBnBだったので朝食も近所の食堂などで食べましたが、3日目の朝メニューに英語表記があり麺類のとことに「目玉焼き、ベーコン、マカロニ」がありました。麺類は米粉や出前一丁、卵麺は知ってましたマカロニは謎でした。試しに私が注文すると出てきたのがこれでした。

そのままゆでたマカロニ。。。味も想像通りで不味くはないですが食べ難かったです。あの種麺が円形の太い箸は滑るし、レンゲだと熱い汁ごとになり熱いし。でも香港在住8年の友人に聞いたら最近香港の定番メニューになっているそうでした。確かにその店で働いてたおじさんも同じのを食べてましたし、他の店でも食べている人を何人も見かけました。

4年連続参加のHALさんはさすがに詳しく、店選びや注文はほぼお任せしていましたが本当に香港は食べ物が美味しかったです。食後に行ったスイーツ屋さんもHALさんおすすめでした。これはマンゴープリンマンゴー乗せです。甘さ控えめなマンゴープリンと少し酸味のあるマンゴーの組み合わせが絶妙でした。店内は香港の若者達で常に満席でした。

自分を知らない人たちに英語で話をすることは正直疲れますし、航空券や宿代を計算するとプラスにすることは難しいです。それでもかけたお金と時間以上得られる香港なので来年も参加できるよう今回のことを活かして臨みたいと思います。もっと多くの人に手にとってもらい気に入った人には買って貰うには様々は工夫もトークも必要と痛感してます。

3年ぶりの香港へ

明日、3/29から香港へ行きます。

“HK PHOTOBOOK FAIR 2018″に冬青社メンバーの一人として参加します。3年前、第1回目の”HK PHOTOBOOK FAIR 2015″に参加して以来の参加です。年末の写真展に合わせて出版した「Myanmar 2005-2017」と2013年に出版した「Thanak」を持って行きます。

丁度”Art Basel Hong Kong“が開催されていて、その近くが会場になります。PhotoBook Fairの参加が目的ですが、Art Baselを観るのも楽しみです。今世界で注目されているアート(主に現代アート)に触れることが出来る貴重な機会です。

最近、香港名物の道路にせり出した看板が減っていると聞いたのでそれも見てみたい。

渡航費・滞在費を計算すると写真集が売れたとしても元がとれるわけでは有りませんが、いろいろな刺激を貰ってこられる貴重な機会です。

映画「チョーミン楽団が行く!」

3月21日、雪の舞うなか横浜本郷台にあるあーすぷらざで映画「チョーミン楽団が行く!」の上映会&写真展を観に行ってきました。

映画はミャンマー中央部、遺跡で有名なバガンの近くにある芸能が盛んな村を舞台に展開しています。役者が出ている映画ではなく、サインワインというミャンマーの伝統楽器を演奏する”チョーミン”さんが率いる楽団の日常を追いかけています。

ミャンマーの季節は大きく雨季と乾季に分かれます。雨季は農繁期で仏教上の”安居”にあたるため慶事のイベントはほとんど行われず、主たる産業の農業に勤しみ静かに暮らしている印象があります。乾季になると結婚式や会社の立ち上げ、そして仏教徒の彼らにとって人生最大の儀式と言われている得度式があちらこちらで催され、その席に呼ばれ盛り上げ、喜ばれるのがチョーミン楽団になります。ミャンマー中に数百の楽団があるとも言われていますが、この映画の主役チョーミン楽団はトップレベルのパフォーマンスと人気を誇っているそうです。

映画の詳しい内容が書きませんが、美しいミャンマーの映像と軽快な音楽、日常に展開する人間模様など約2時間の上映はアッと言う間に終わってしまいました。

あわせて、ミャンマー最大都市ヤンゴンで活動する写真家・後藤修身氏、兵頭千夏氏が同行取材で撮られた写真展もあーすぷらざで開催されていました。映画の上映会は3/21のみでしたが写真展は4/22まで開催されています。

後藤さんとは2014年にミャンマー祭りで一緒に写真展を開催し、その時展示されていたのがチョーミン楽団でした。この映画を観ていたときミャンマー祭りで展示されていた作品を思い出しました。
兵頭さんとは2015年に同じくミャンマー祭りで一緒に写真展を開催しました。
映画の撮影・構成をされた石谷崇史氏には2月のヤンゴンで開催されたJapan Myanmar Pwe Tawでいろいろお世話になり、今回は自分とミャンマーを繋ぐ縁の深い映画・写真展です。

「チョーミン楽団が行く!」は有名な俳優が出ているわけではありません。派手なアクションやミャンマーの人が好きな恋愛ストーリーもありません。ただ彼らの日常に目を向けて伝統音楽を守り続ける姿勢を淡々と捉えています。チョーミンさんの話した言葉が映画のパンフレットに書かれてています。

「音楽が穏やかならが、人も穏やかになる」「音楽がなくなれば、人もなくなる」

映画を観て、この言葉を聞いたあと自分がミャンマーで撮っている写真を思い出しました。この楽団が活動している地域はまだ電気などライフラインは普及しておらず、人々の娯楽のひとつがこのサインワイン楽団だそうです。この先テレビやスマートフォンの普及で娯楽が多様化していく中この伝統芸能が今のように盛んに続くのだろうか?
日本の伝統芸能の類いも元々はミャンマーのサインワインのような位置付けで人々の間に浸透していたのではないか?

ここ数年、私はミャンマーで時代と共に「無くなるだろうこと」と「変わらないだろう、変わって欲しくないと願いたい」を念頭に撮影をしています。私が子供のころと今の日本を比べると世の中は様々大きく変わってきました。便利になる一方で失われるものも少なく有りません。

映画「チョーミン楽団が行く!」はこれからも多くの人たちに観て欲しいと思います。また上映の機会があれば是非行きたいと思います。画面の中には多くのもの、思いが吹き込まれていて1度や2度では全てをすくいとれないです。

2018年2月のヤンゴン(その3;カメラ壊れる)

2/25(日)

昨夜はステージの余韻もあり予想通り寝つきが悪く、熟睡感のないまま朝を迎える。

ホテルの朝食は香辛料を入れたモヒンガ-(ミャンマーの一般的な朝食)を食べてコーヒーを飲んでも目が覚めない。午前中は部屋でごろごろ過ごしていたが、日本からこちらに来ていた友人と近くのカフェでタミンジョー(チャーハン)を食べる。路地の古そうな雑居ビルの2階にひっそりとカフェがある。今まで何度も通っていたのに全く気付かなかったので、きっと知らないお店がまだまだ沢山あるのだろう。

数年前の出来事を思い出しながら話をして、チャーハンとコーラでやっと目が覚めてきた。日本では炭酸を飲むことはほとんど無いが、ここに来ると飲みたくなる。

友人と別れた後、昨夜の撮影で身体の凝り凝りになっていたのでマッサージに行って解して貰いたい。でも昼間の暑い中歩くのをどうしようかと思いつつ歩いてみると昨日より少し?気温が低いような気がしたのでマッサージGenkyへ向かう。ヤンゴンに来ると一度は訪れているが前はもう少し近くにあったような記憶、40番通り付近?だが数ヶ月前移転したとFacebookで見たのを思い出す。ネットで調べると50番通りか12番通りと出てきた。50番の方が距離が半分くらいなのでとりあえず目指す。10分くらい歩くと到着。冷房が効いてて心地よい、60分コースを頼み涼しい店内でマッサージ。ここは視覚障がい者の方がマッサージをしてくれる。見えない分手先の神経など繊細なようでいつも気持ちよくほどほどの強さでほぐしてくれる。

涼しい店内から出ると強烈な陽射し、やっぱり暑い。タクシーでホテルにもどうかと思ったが方向だけ目指して路地を歩いて帰ることに。

途中、製本をしている小さな作業場が目につき遠目に眺めていると、どうも学校の教科書を製本したり、ホテルのパンフレットを三つ折りにしたり5人くらいで仕事をしていた。

両開きの真ん中にホチキス打つ人、その束を重ねて押しつぶす人、その背に糊を塗る人、表紙カバーを貼り整える人で出来上がる。 写真を撮っても良いかとミャンマー語で聞くとどうぞと返事。一枚撮ったところでフィルムが終わり交換し撮ろうとするとシャッターを押しても感覚が無い。巻き上げてもう一度押すも同じ、仕方無いので耳元でシャッターを押すと切れない。シャッターボタンを押してもシャッターが開かなくなってしまった。そろそろオーバーホールに出そうかと考えていたくらいなので仕方無い、壊れてしまった。ミャンマーに来るようになり12年経つが故障は初めて。昨年の作品撮りに迫られていた時で無くて良かったと考えるしかない。ホテルに戻りあれこれ試すが動かない。戻ったら修理&オーバーホールに出そう。

夜はヤンゴンの友人と食事の約束があり、車で5分くらいのシンガポール料理屋でか6時過ぎから10時前まで食べて話しての時間を過ごした。昨夜の喧噪が遠い昔に思えるくらいヤンゴン最後の夜はいつもの静かなヤンゴンだった。

2/26(月)

日本との時差2時間半と言うこともあり朝は早く目がさめる。行きと比べ7kgくらい軽くなったスーツケースの鍵をかけて朝食を手短にすませチェックアウトし空港へ向かう。平日だが通勤時間前なのか道路は空いていて45分くらいで到着。

朝便でヤンゴンを出るのも久しぶり、定刻より15分くらい遅れてヤンゴンを離陸。バンコクで乗り継ぎ帰りは羽田空港。

復路はボーイング747、ANAから747が無くなって以来なので久しぶりのジャンボジェット。