10数年ぶりにルデコでグループ展に参加

来週、11/21(火)から渋谷にあるギャラリールデコでグループ展に参加します。
2004年に参加した写真家渡部さとる氏主催のワークショップ2Bが現在、事務所の入っている江古田の建物が老朽化のため来年3月で無くなるとのことでひと区切りとなます。
そこで、通常の卒業グループ展に併せて過去のメンバーから参加者を募り2フロアーで展示をすることになり私も参加します(私は4階で展示予定です)。

ルデコで展示するのは2004年以来、その時はワークショップを終えた終了展でした。私は2階で奥の小部屋に近所で撮影したモノクロスナップと、入った正面の柱にバリ島で撮影したカラーをインクジェットで展示しました。丁度エプソンのPX-5500が発売になり世の中でインクジェットプリントが増え始めたころで、仲間の展示もインクジェットが多かったと記憶してます。

今回の展示は間もなく完成し発売になる私にとって2冊目の写真集になる”Myanmar 2005-2017”の原稿に使用したモノクロプリント(9.5×12インチ)と写真集を作るにあたり、影響を受けたミャンマーのシンガーソングライター”Ah Moon”さんを撮影したモノクロ(16×20インチ)を2点展示する予定です。
12月1日からギャラリー冬青で始まる写真集と同タイトルの写真展と併せて観て頂けると幸いです。

今回、写真集原稿を展示しようと思ったのは、前々からRCペーパーを展示したいと考えていたからです。モノクロプリント展示と言えばバライタ印画紙がほとんどで、普段RCはコンタクトシートやワークプリントで使用しており、アウトプットとして仕上げることはありません。しかし、写真集の原稿として目的を持って作った今回のプリントは私にとって写真集の印刷と展示のバライタと比較できた貴重な機会になりました。特に今回使ったイルフォードの印画紙を色々な点で見直しました。

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写真展に向けて[9]:プリント納品

先日、展示プリントをギャラリーに納品した。ひとまず私の手を離れ次に観るときはギャラリーの壁に額装されている。ギャラリー冬青では3回目の展示になるが、今回もプリントサイズは11×14inchで16×20inchのフレームに入れて28点展示する予定だ。

これはDMに使用した写真で、撮影はヤンゴンの街中。詳しい場所の名前は分からないがDaw Aung San氏率いるNLD(国民民主連盟)本部を訪れた後に近くを歩いている時に撮った1枚。(NLDへは政治的な何かでは無く、本部でお土産用にいろいろ売られていると聞き興味があり行っただけ)

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撮影は2016年8月で雨季真っ直中、この日も朝から小雨が降り続き、時々激しく降っていた。傘を差しながら撮影しフィルムを交換するために建物の軒下に入りフィルムを交換し終えたときに視線を感じて撮った。背後で大きな人の声がして振り返ると私が駐車場の出口をふさいで居たようで頭を下げて移動し、道路に視線を戻すともう彼女は居なくなっていた。少し周囲を見回したがどこにも見当たらず、不思議な感覚を覚えたことを今でもはっきり覚えている。

2005年からミャンマーを訪れているが、撮影はインレー湖がメインでヤンゴンはホテルは高いし、道路は混むしヤンゴン滞在はできるだけ避けるようにしていた。しかし2014年の東京写真月間でミャンマーの写真家たちと知り合ったり、ミャンマーで活動するNPOの活動に参加してからヤンゴンで過ごす時間が増えていった。今回の展示「Myanmar2005−2017」はインレー湖とヤンゴンの写真が半々くらいとなっている。同様に写真集もヤンゴンで撮影した写真が半分近くになっている。

ヤンゴンは以前の様に通過するだけの街から興味深い撮影の地となり、今後も撮影を続けていくのだろう。ミャンマーは急速な経済発展のなか、ヤンゴンはその先頭を走っているのは間違い無い。

写真展に向けて[8]:写真集印刷立会い

2017年10月26日(木)、27日(金)に写真集「Myanmar 2005-2017」の印刷立会うため東京板橋にある凸版印刷へ行ってきた。四年ぶりの印刷工場は隣にデータセンターの大きな建物が出来ていたこと以外、懐かしい雰囲気のニス塗りの木目廊下やインクの匂いなど変わっていなかった。両日とも少々の印刷機トラブルがあったもののオペレーターさんの機転で概ね順調に終わった。
印刷機から出てくる紙に面付けされた写真を観ると先日の初校校正の打合せで依頼した修正がされているのが遠目にみても分かる。私にはもう充分追いこめていると思えるが高橋社長がオペレーターさんに更に指示を出す。そうして上がってきた印刷は前より深みや立体感を感じる、印画紙プリントとは異なる世界だと改めて感じる。
初日は写真集中身の片面、表紙にカバーと印刷量が多いが、2日目は反対面の写真印刷のみだ。その2日目に私の写真集の版を作ってくれた方と話ができた。聞けば聞くほど細かく手間のかかる作業だが、彼は難しい修正や版作りのは自らの技術を高めることに挑戦出来るから嬉しいと話していたのが印象的だった。印刷機を操るオペレーターさんもそうだが、より良い結果を求め挑戦を続ける職人気質を感じる。

次は11月下旬の製本仕上がりを待つばかりだ。

12月の写真展は写真集のなかから写真を展示する予定。2013年の時は写真集印刷の立ち会いをみて全ての展示プリントを作り直したのを思い出した。

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今年は10月の下旬に台風が2つ来たり天気の悪い10月だったが、この2日間は朝から快晴だった。屋内の工場だから本来天気は無関係なのだが雨より晴れている方が気分は乗る。写真は都営地下鉄三田線志村坂上駅前の一里塚。ここは国道17号線、旧中山道の一部だったと初めて知った。

冬青社高橋社長が印刷時のことを詳しく書かれています。

http://tosei-sha.jugem.jp/?eid=2159

http://tosei-sha.jugem.jp/?eid=2160

写真展に向けて[7]:写真集の初稿校正と入稿

本日、冬青社で高橋社長、凸版印刷のディレクター杉山氏と写真集の校正打合せを行った。初稿は先日凸版印刷より自宅に届いており、自分で確認し気になったところに付箋を付けて臨んだ。印刷の校正指示は銀塩プリントと異なるため具体的な指示内容は任せるとして、私は銀塩プリントをイメージしながら焼き込みやコントラスト調整など要望を話した。
4年前、初めての写真集「Thanaka」の時の経験で版製作、印刷を含めた写真集行程を多少なりとも知ることが出来たため完成形を想定し自分の希望を伝えることができたと思っている。

あわせてデザイナーさんから表紙、カバー、テキストページのデータ入稿も完了しこれであとは今月下旬の印刷立ち会いを待つばかりだ。

今回の写真集のタイトルは「Myanmar 2005−2017」、他にも候補は考えたがいろいろな意味を込めてシンプルに「Myanmar」そしてミャンマーに関わってきた期間「2005−2017」を加えた。

先週からは写真展に向けて展示プリントの製作に取り組んでいる。

(写真は送られてきた初稿とカバーデザイン案2種類のプリンター出力)

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写真展に向けて[6]:写真集のデザイン打合せとプリント入稿

先日、冬青社でデザイナーさんと打合せを行い、その翌週写真集原稿を入稿し一区切りとなった。
製本仕上がり日を決めて、そこから逆算し印刷立ち会い、最終デザイン入稿、初稿上がり、テスト印刷と逆算しながら日程が決まった。順調にいけば11月の後半に出版となる。

私が用意するのは基本的に素材になる。
・写真原稿プリント
・テキストデータ(和文と英文)
これらを使ってデザイナーさんが写真配置レイアウト、表紙カバーデザインやテキストの配置などデザインを進めている。

今回、写真原稿は全てRCペーパーで作成した。展示などはバライタ紙を使っているので普段RCペーパーはコンタクトシートやセレクト用ワークプリントなどが多い。
そんななか、数年ぶりにRCペーパーでトーンと階調を整える神経を使ったプリントを仕上げた。写真集原稿だから版データ作成時に調整出来るからさほど神経質に作らなくても大丈夫だとも聞くが、自分としてはできる限り、写真集印刷は原稿を再現してもらえればOKですと言えるように心がけてプリントした。

前回の写真集のときはバライタプリントで入稿したが、プリント時期、印画紙種類などバラバラだったため初稿が上がってきてから高橋社長をおおいに悩ませてしまった。それもあり今回は原稿のトーンを許容範囲まで揃えることに注力した。

自分が尊敬する写真家は文章も良い、上手いと思う人が多い。SNSの書き込みなど読んでいてもそう思う。自分もそうでありたいと思うが、正直文章書きは得意ですとは言えない。書いては直し書いては直しの繰り返しになってしまう。無駄な修飾語を書き並べ翌朝読み返し全部消す、いつの間にか何を言いたいのかもぶれてくる、などなど試行錯誤が続く。日本語がやっと完成し英訳を依頼すると、日本語の矛盾や説明不足が出てきてそこでも修正が出てくる。今回は2000文字以上、目安として2頁文のテキストを作った。写真作品集なのだから写真がメインなのは言うまでもないが、添えられる文章は写真背景にある作家の考えや作品との関わりが伝わってくるべきものだと考えている。

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写真は写真集の候補写真だったが外した1枚だ。場所はヤンゴン中央駅横の陸橋で撮った1枚。ミャンマーの伝統衣装であるロンジーではなくジーンズと短めのスカート。スマートホン片手に雨上がりの歩道を歩く二人にミャンマーの「今」を感じてシャッターを押したのを覚えている。広告も軍事政権下当時と違いクレジットカードやスマホなど今どきを反映している。

写真はもうすぐ、用紙を決めるために4点選んだ写真でテスト印刷が送られてくる。形ができはじめる最初の一歩だ。

写真展は一度だけでは気付かないことがあり、回数を重ねて分かってくることが多い。写真集も同じだと感じている。才能があり器用な人は最初からできてしまうのかも知れないが、自分には自分の階段が有るのだと思っている。