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monochrome XII "River"

2016年2月2日〜2月27日まで東京西麻布のギャラリーE&Mで開催される企画展、monochrome XII "River"に参加します。

毎回テーマが挙げられ、今回は"River"で私も1点で参加しています。このmonochrome展には2010年冬から参加させて頂いていますが、おおよそ半年に1度、宿題を持って臨む展示は今の私には丁度良い励みになります。しかし今回は昨年末の個展などありエントリーが遅れてしまったのですがなんとか滑り込むことができ、先日展示のお手伝いをしてきました。今回も40人を超える写真家の作品が展示されます。

年々、と言うより日に日に厳しくなる銀塩プリント環境ですが、全作品銀塩バライタプリントの展示です。

展示期間中、私もどこかで在廊出来ればと思っています。

会期:2016年2月2日(火)〜27日(土)
時間:12:00〜18:00(日・月曜日休館)
(入場無料)
会場:ギャラリーE&M西麻布
日時:2月1日(月)18:00〜20:00
住所:東京都港区西麻布4-17-10

主催:monochrome展実行委員会
協賛:AAAコーポレーション、エプソン販売(株)、オリンパス(株)、キヤノンマーケティングジャパン(株)、(株)ニコンイメージングジャパン、富士フイルムイメージングシステムズ(株)
協力:Gallery E&M nishiazabu / KN-PHOTO
後援:DGSM Print Consortium

参加写真家
稲垣雅彦、エドワード・レビンソン、大坂 寛、織作峰子、加藤法久、亀山 仁、加納 満、熊谷 正、桑原史成、BAKU斎藤、酒井久美子、佐藤 理、佐藤倫子、澁江一仁、杉山宣嗣、大門美奈、多木和夫、竹内英介、達川 清、谷 雄治、田原桂一、中道順詩、永嶋勝美、長濱 治、南雲暁彦、沼田早苗、ハービー・山口、HASEO、英 伸三、ハヤシアキヒロ、原 直久、HARUKI、広川泰士、福原 毅、藤井英男、細谷秀樹、舞山秀一、南川三治郞、山田愼二、善本喜一郎、渡邉 肇。 

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イルフォードの印画紙

12月の写真展に向けて準備を進めている。写真のセレクトはある程度進んできたところで印画紙をどうしようかと考えた。一昨年の展示ではRollei Vintage111を使ったのだが、その時は事前にイルフォードやオリエンタル、ベルゲールなどでテストプリントを作り決めた。

今回はどうしようかと思っていたが基本はRolleiで考えていた。しかし最近刷新されたイルフォードの印画紙が気になっていたところ友人が丁度B&Hから感材を購入する話があり、便乗させてもらった。日本の販売価格が以上に高く送料や感光リスクを考えてもアメリカから輸入する方が良いと考える人は多い。本来ならば国内で普通に買えればいのだが・・仕方無い。

イルフォードの説明を見ると感度が上がり、黒濃度も上がり、水洗時間が短かくなったなど特徴が書かれている。

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前回テストしたとき、Rolleiの感度が一番高く、イルフォードの純黒調より1段くらい差があった。そして温黒調は純黒より感度が低かった。冷黒調は今回初めてのテスト、今回の展示で冷黒調を使うことは無いだろうが別の作品で活かせる可能性があり試しておきたかった。

同じカットを同じような濃度、コントラストになるように条件を変えてテストした結果。

Rollei Vintage111:絞り8.5、露光時間13秒、フィルター目盛60
ILFORD MGFB1k(純黒):絞り8.0、露光時間12秒、フィルター目盛55
ILFORD MGFBWT1k(温黒):絞り5.6、露光時間15秒、フィルター目盛55
ILFORD MGFBCT1k(冷黒):絞り8.5、露光時間13秒、フィルター目盛55

確かに純黒の感度は前モデルより高くなっていました。それでもRolleiの方がまだ高いが、コントラストはILFORDの方が少し高い感じがした。

結果として12月の展示はILFORDの純黒を使うことに決めた。Rollei Vintage111も純黒調の印画紙だがベースがやや温黒よりのトーンだったので若干雰囲気は変わるが今回ILFORDに決めたのはハイライト側のトーンに魅力を感じたからだ。それを活かせるプリントを作りたいと考えている。

ドライダウンもRolleiに比べると少ないのもコントロールしやすい。

monochrome X "My Best One"

2月3日(火)から西麻布のギャラリーe&mでモノクローム展が始まります。私も数年前から参加させてもらっているのですが、今回は第10回目という区切りでテーマは「My Best One」です。

私はこちらの1点を選びました。私の写真集「Thanaka」に入っていますし、写真展の時も展示した私自身の思い入れのある1枚です。撮影したのは2007年で場所はミャンマーのインレー湖です。以前書いたような記憶もありますが、早朝ホテルで撮影しました。いつもお世話になっているインレー湖の湖上ホテル、Shwe Inn Tha Hotel の各部屋をつないでいる桟橋で朝靄の綺麗な景色をカメラのファインダーで観ていたとき大きめの鳥が視界に入って来て反射的にシャッターを押しました。真ん中を横切っているのはホテルの敷地を示す木製の柵で、普段はこの外をボートが行き交い水面は波紋が足っていることが多いのに、現像したネガを見たとき鳥が丁度中心に翼を広げ、鏡のような水面が綺麗なシンメトリーを作っていました。構図、タイミング、露出の全てが完璧に揃った1枚が完成しました。プリントは濃度を合わせるために右側を若干焼き込んだだけで私のプリントの中では露光回数の少ない焼きやすいプリントでした。

2007年は2度目のインレー湖で、その後何度も訪れて毎朝この場所に行きますが2度とこのようなシチュエーションに巡り会うことはありません。よく言われる「写真の神様が舞い降りた1枚」だったのかもしれません。

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=-=-=-= 展示案内 =-=-=-=

monochrome X
 「My Best One」

会期:2015年2月3日(火)〜 3月7日(土)
   (日・月曜日休館)
時間:12:00〜18:00(入場無料)
主催:モノクローム展実行委員会
後援:DGSM Print Consortium
協賛:オリンパスイメージング(株)、(株)ピクトリコ、(株)ニコンイメージングジャパン(株)、エプソン販売(株)、富士フィルムイメージングシステムズ(株)、キヤノンマーケティングジャパン(株)
協力:ギャラリーE&M西麻布

展示内容
今回で10回目となるモノクローム展のテーマは「My Best One(私の一枚)、参加写真家が自身の作品の中で一番好きな写真を展示致します。

参加写真家
石川武志、伊藤計一、稲垣雅彦、大阪 寛、織作峰子、加藤法久、亀山 仁、菅野秀明、 木村直人、桑原史成、酒井久美子、佐藤 理、佐藤倫子、澁江一仁、杉山宣嗣、 鈴木英雄、鈴木光雄、竹内英介、竹内みどり、達川 清、谷 雄治、中道順詩、 中村うらら、永嶋勝美、長嶋正光、長浜 治、沼田早苗、ハービー・山口、 ハヤシアキヒロ、原 直久、HARUKI、広川泰士、BAKU齋藤、藤井英男、 星川洋嗣、細谷秀樹、舞山秀一、南川三治郞、山田愼二、善本喜一郎、渡邉 肇、他

TMY-2

「TMY-2」とはKodak社製銀塩白黒フィルムのことで「TMAX400」と店舗では売っている。ここ7年くらい前から私はこのフィルムを使って写真を撮り作品作りをしてきている。
Kodakにはもっと歴史のある「Tri-X」もあるが私にはこちらのほうが使いやすく感じたことがあり、TMAX400を使い現像はTMAX現像液をおおよそKodak推奨の条件で使い続けている。それがGW中に6月から約1.5倍の値段になるとの情報が流れ数日後に店舗やネットから在庫が消えた。製造中止の発表で無いだけ良かったと思うが。

元々4月の消費増税前に150本注文していたが5/3にヨドバシ.comに追加で100本注文し5/4に届いた。連休中に数十本消費したがまだ200本以上冷蔵庫にあり、期限が2016/03まである。来年は12月に冬青社ギャラリーで個展が決まっているし、他にもG展の予定もありそうで、今年から来年にかけて作品撮りが続く。手元の在庫が無くなるころ銀塩モノクロ環境がどうなっているか想像出来ないが一先ず無くなるまでは撮るだけだ。今更過去を振り返っても仕方ないがコストがあまりかからず自分で撮影→現像→プリントまで仕上げるプロセスで作品作りが行えた時代はもう来ることは無いだろう。メモリとバッテリがあれば何枚でも撮れるデジタルとは違う別物と考え、願わくばヒット率を上げて(ネガ1シートからプリントできるカット数を上げる)撮れるよう意識しつつ、かと言ってコストを気にしてシャッターを躊躇っては本末転倒である。

20140510-001.jpgさほど遠くない将来、フィルムからデジタルに移行せざる得ない時がくるのかもしれないが今はまだ様々な理由で全面移行する気にはなれない。

現像のレシピ

今日は溜まっていた120フィルムを20本現像した。最後にカットしてネガホルダーに納めてナンバリングしてデータ残して完了がいつもの手順。

いつものフィルム(TMAX400)をいつもの現像液(TMAX現像液)を許容温度範囲(Max.20±0.4℃、出来るだけ±0.2℃)で決めた時間でこなした。最初30秒連続攪拌であとは1分毎に5秒攪拌なのだが、この5秒で3回倒立攪拌を半分無意識にやっていた。ところが自分でメモしていた現像レシピ帳には5秒間で4回倒立攪拌と書いてあった・・・いつから変えたのか記憶に無いが今はこれがしっくりくるからレシピ帳を書き換えておいた。

フィルム現像は失敗したくないから出来るだけシンプルに単純にしておきたいから自分で決めたコトは守りながら再現性を優先させている。しかしレシピノートを見てみると何度となく書き直しているのは経験と慣れの積み重ねの結果なのだろう。適正露出で撮ってさえいれば自分の焼きやすいネガが出来上がるのが基本だ。

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引伸し機

先日手に入れた引伸し機、Durst L1200+多階調ヘッド。
本日ようやくテストが出来た。

フィルタグレードを変えながらテスト用デジタルネガでプリント。これで概ね調子がつかめたので次回はプリント作業が開始できる。

これでFocomat V35と2台体制となり落ち着いた感がある。レンズはApo-Rodagonが50mm/80mm/105mm、Focoterの40mm/50mm、Nikkorが80mm/135mm。現在撮影に使っているフォーマットが35mm、6x6cm、6x9cmと4x5inch(作品作りにはほぼ未使用)でカバーできる。
35mmは基本はV35だが、2台とも散光式ではあるが光源の質に違いがありそうで、使い分けすることになりそうだ。

電源の大きさ(余裕度)、台座/柱/ヘッドの剛性、ネガキャリアの作の良さは安心感がある。

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プリントの購入

先日、12月に冬青ギャラリーで購入した北井一夫氏のプリントを引き取ってきた。
「神戸港湾労働者」の1枚で潜水艦の前を兄弟が自転車を押している作品だ。最初に観たとき一番気になっていた一点だったがその時は購入せず帰ってしまった。2週間くらい過ぎたころもう一度ギャラリーへ向かい購入した。
丁度、北井さんが在廊されていて撮ったときの話をしてくれた。当時港湾労働者の中に定住所を持たず運河に浮かべた船で生活していた人達も多く、その中の兄弟で学校へ通っていたかも定かで無かったそうだ。

まだ額装していないが、近いうち額装して部屋に飾ろうと思っている。

日本ではオリジナルプリントを購入する文化が欧米に比べ低いと言われている。私も以下の数点を購入した。
(敬称略)

北井一夫
ハービー山口
渡部さとる
有元伸也
中藤毅彦
出口こずえ

場所があれば自分のプリント含めてずらっと並べて部屋に掛けたいところだが、ときどき入れ替えて飾っている。

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暗室を作りたい話

「老後に暗室を作って楽しみたいです」と仲間談。

昨日は恵比寿でモノクロプリントのワークショップ。昨年のグループ展でもご一緒したメンバーと一日暗室、ランチと楽しい一日でした。

久しぶりに会った仲間が私に自宅でもプリントするんですよね?(暗室やるんですよね?)聞かれたりして、そこから先行きの怪しい暗室環境の話題に。印画紙や薬品そしてフィルムの生産がいつまで続いてくれるのか、どこまで値上がりすれば大丈夫なのか等々。。

仲間の方は今の自宅では暗室はいろいろ有って無理そうですが、60歳代になって時間に余裕ができたら是非自宅暗室でプリントしたいと話してました。それからなぜか老後の暗室生活について盛り上がり、動けるうちに沢山撮っておけば出歩けなくなっても自宅暗室でプリント三昧の日々が待っているだろうとか・・・
ただ、これも印画紙生産が続く前提の話で正直少々心配が本音。さらに現実を考えると年金暮らしでも楽しめる値段であって欲しい願望で終わりました。

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夕方、恵比寿から歩いて広尾のEMON Photo Galleryへ。ギャラリーのレイアウトがガラッと変わっていた。そしてそこの階段に居た猫たち。じっとこっちを見ていたが少しずつ近寄るがこのあと半歩前進したところで逃げてしまった。
この場所は私の勤め先の元本社があった裏手。本社に行ったのは数回程度でそんなに思い出があるわけではないですが、ここを訪れる度に思い出します。建物が取り壊されても看板だけ残っていたり更地になったのも立派なマンションが出来上がっていく様子も。

プリントの整理

先日プリントし乾燥した印画紙をプレスにかけた。直後はフラットになるというよりか綺麗に丸くなる。あとは平らになるよう重しをかけておく。タイマーで時間を見ながら部屋を見回すと・・・

暗室部屋(普段は普通の部屋だが)の机にここ半年くらいのネガやべた、プリントが積み上がった一角があった。プレス完了後、そろそろかなと思いその山を崩し、あわせて数年前に箱に入れてしまったままの六切りプリント箱も数個引っ張り出しひっくり返し、今見て不要と思えるプリントを大量に破いた。たまにやると意外な発見もあり楽しい。数年前のプリントは今見ると恥ずかしくなるようなモノもあるが「何でこれをプリントしたんだっけ?」とか思えるのは興味深い。思考、感覚そして環境の変化なのだろう。前回整理したとき残したのに今回はあっさり捨てられるのが多い。
もう不要と思ったモノと、もう一度プリントし直したいモノだが前者のほうが多い。同じようにベタもいくつか眺めてみると今ならプリントしたいコマがある。

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今、録画してあった「写真家たちの日本紀行」で小林紀晴氏のを観ながら書いているがストロボを左手に祭りの中、一人の被写体を追いかけて撮っているシーンが印象的だ。

Monochrome IV 絞り/開放  終了

昨日8月7日、展示は終了しました。暑い中、ゲリラ豪雨の中多くの方々にお越しいただきありがとうございました。

また、貴重な経験の場を与えてくださった「monochrome展」実行委員会の竹内さん、永嶋さんありがとうございました。

私は前回の「monochrome Rolleiflex展」に続き2度目の参加でしたが、普段あまり撮らない「絞り開放」に挑戦する意味でも考える事、学んだことも多く充実した時間でした。

参加作家さんとの話は新鮮でいろいろ刺激を受けました。


次回は年末、そしてお題が「Self portrait」、今回の「絞り開放」以上の試行錯誤、ある意味挑戦になりますが幾つかのアイディアを思い浮かべつつ作品制作をしていこうと思っています。参加作家みなさんの作品が今まで以上に楽しみです。

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展示最終日も予期せぬ出会い?などもあり盛り上がったギャラリーですがエイミーちゃんはいつもエイミーちゃんでした。


終了間際、思わぬお土産?まで頂き永嶋さんには感謝感謝です。ちょうどこのくらいのサイズを探していたので、ありがたく使わせて頂きます。


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