5:30、今朝は寒さで目が覚めた。覚悟していた以上の寒さ、体感温度は10℃くらいだろうと思ったが後で聞いたらその位だったようだ。この時期、日本の自宅界隈は氷点下近くまで下がる時も有るが自宅の中は寒くても15℃程度だから久しぶりの寝起き寒さだった。まだ暗いし戸棚に入っていた毛布引っ張り出し重ねてもう一度ベットに潜った。うとうとしてるとカーテンから外の明るさが漏れているのに気付く。
窓から湖を観ると湯気が立ち上っているようだ。しかき幻想的で美しい。陽が出てくると一気に霧が濃くなり真っ白に。7:00の朝食の頃になると一気に陽射しが強くなり水蒸気が増え霧が濃くなるが、数分経つと所々霧が薄くなり刻一刻と変化する景色に見とれてしまうが20分くらいで消えた。
8:30過ぎ、今日の市場開催場所であるインデンへ向かう。昨日アンさんが用意してくれたダウンジャケットが暖かくありがたい。予想していたがインデンに近く付くとボートが増えてくる。船着き場に着くとやはり観光客が多い。
市場を歩くと観光客に群がる様々な物売りが増えた気がする。しかも以前よりしつこい。ここもローカルと観光客相手とが入り乱れた感じは面白いと言えば面白いが、ここは来る度に観光地化が進んでいる。川辺はすっかり護岸工事され、小洒落た観光客相手のレストランも増えてる。寒さを考えて厚手の靴下を購入。何故か私がミャンマー語「いくらですか?」と聞いたらとなりの店の人とえらく盛り上がっていた。ただ金額を聞くときには「How mach?」と聞かざる得なかったが・・
市場で売っているモノにも幾つかの変化が、携帯ショップがあったり、そしてここでも複数のビリヤード場が数カ所あった。もしかしてミャンマーではいまビリヤードがホットなのだろうか。
人混みを避けて参道を登っていき頂上の寺院で小休止。
ここの古びた仏塔も来る度少なくなり、代わりに真っ白な真新しい仏塔が建てられていた。ミャンマーの仏教徒の人達は日々の徳を積みより良い来世を信じて暮らしていると聞く。そして得を積むうえで1つの目標が仏塔を建てるコトだという。なのでここにも新しい仏塔が次々建てられているのかもしれない。仏塔群を抜けて少し歩き、以前何度か訪れたパオの集落へ。ある家の前を通ると窓から笑顔で手招きをしている。お茶を頂き写真を撮っていると、その先に有る小高い丘のパゴタへ行くよう勧められ、そのまま行くことにした。近所の10歳くらいの男の子私の前を歩く。どうも道案内の様だが、案内など不要な簡単な道なので少し嫌な予感がした。岩場と階段を上り10分弱で到着。眺めは良いが最後に彼は「Money」と連呼。ここでは私のように観光客が村をふらふら歩いているのだろう。なんとなくさっきの家族と合わせ技で1本取られたような気もするが、以前はこのようなコトは無かったような気もする。だんだん「普通の国」になって行くのだろうか。
あれこれ考えながらボート乗り場まで降りてくるとボート待ちの列になっていた。乗り降りできる場所が限られているため降りる人乗る人を待たねばならない。
お昼前、昨日の首長さんのお店へ寄ると明らかに昨日とお店の人の対応が違う。纏めて注文するためかお店の人は終始笑顔。昨夜手書きで作った注文書のようなメモを渡し、これにて正式にスカーフを発注。全て手作りのため時間はかかるが確実な品物を手に入れられる目処が立ち一安心だ。
昼はホテルに戻り少し遅めのサンドイッチランチ。
1つタスクを済ませホッとしたのか眠くなり部屋で小休止。
小1時間ほどで目が覚めいつものレチェ村の仏像屋へ向かう。ボートが近づくにつれ少し気が重い。8月に来たときオヤジさんは病床に伏せっていて遠目に見るとかなり悪そうな感じだったから、もしかしてもう会えないかもしれないと覚悟していた。家に着くといつもの元気な女性が私の顔を見ると笑顔で手を振ってくる。そしてまぁ上がってくれという仕草に従い2階へ。8月に撮った写真ともう少し前に来たとき撮った写真を渡すと懐かしそうに見ていた。今回はガイドさんが居ないため意思疎通はかなり厳しいと思っていたがボートマンも一緒に合流し彼が少し通訳してくれてなんとか伝わる。そして一番気になっていたオヤジさんのコトを聞くと今は回復して1階に居ると言われ階下へ。彼は少し奥に入ったところで椅子に座り外を見ていた。そして私の姿に気付くと自由の効く右手を差し出してきた。3年くらい前に軽い脳梗塞を患い左半身が不自由になってしまったことは以前聞いていた。数年ぶりにオヤジさんを撮影し終えるとさっき渡した写真をオヤジさんに見せていた。すると初めて笑顔を見せて懐かしそうに何度も写真を観ていた。この笑顔を観れて私も一安心して嬉しくなった。そういえば女の子2人は不在のようで少々残念だ。
レチェ村はインレー湖の中では少々特殊で職人が集まっている。ここでは観光業を除くと漁業若しくは農業が主な産業でそれ以外で生計を立てている家は少ないと聞いている。路地を少し歩いてからファンダウンパゴタへむかうがここも観光客が多すぎで落ち着かない。聞いていると心地よいパーリ語の経典読み修業もやってない。パゴタを抜けて奥に歩いて行くと妙な矢印を見つけた。
時間も有るしその矢印を辿っていくとファンダウンパゴタの本尊を小さくした五体の金仏像をおいた家というか建物に行き着いた。片言の英語を話す人の説明に従い1000チャット払ってお水をお供えし最後に持ち帰る。聖なる水になるのだろうか、不思議なところだったがトイレ借りれたので良しとすべきだろう。
夕方、ホテルに戻り裏手の村を少し散歩し。途中の石の橋まで行った。乾季なので川の水は極端に少ない。
橋の側にある僧院でサッカーに興じる少年僧と近所の子供達。ミャンマーではサッカーが人気のスポーツでテレビをつけると何時でも何かのサッカーの試合を放送している。
となりの学校のグランドでバレーボール。バレーボールは本格的な高校の部活のようだった。ここでも段々「普通の国」になって行くのだろうか。
ホテルの戻り部屋から夕暮れの湖をぼんやり見て過ごす。仏像屋さんでお土産に貰ったミカンをゆっくりと、種が多いから日本のミカンのようにパクパクとは行けないのだが、これも贅沢な時間だ。何かと忙しい今のご時世で時間を優雅に使えるのは何事にも代え難い贅沢かもしれない。
夕食後、下のフロアのXmasツリーに名前の書いたプレゼントがあるからとマネージャーさんに言われて探すと程なく見つかる。薄手のスカーフ?だった。
今夜はダイニングルームも昨日より賑やかで宿泊客多いようだ。こちらのホテルは未だ全てが完成している状況では無く、積極的なプロモーションはしていないとアンさんは言っていた。プールやジャグジーなどフルオープンのは2015年9月になるだろうとのコト。そうするとここも多くの観光客が連日泊まるのだろう。今は静かで、それはそれで私には大歓迎だ。今日も22時を過ぎるともう眠い。暖かくして就寝。