師走の街と”あの日の彼、あの日の彼女”

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気付けばもう12月。街は師走モードにすっかり染まりつつある。

写真は先日訪れた渋谷の街、やはりこの辺りとは全然違う雰囲気、見事なまでに飾り立てられている。

街に流れる音楽もしかり、シブヤとかだと洒落た洋楽が控えめな音量で流れているが、私の地元商店街はデカイボリュームで有線?らしき音楽のだだ流し・・・オフコースの'さよなら'やら、甲斐バンド'安奈'など懐メロオンパレード・・もう少し考えれば良いのに・・と、思うが、まぁ、これも我が地元の'味'なのだろうか。

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そして、その渋谷パルコ地下のロゴスギャラリーで開催中の横木安良夫氏の写真展「あの日の彼、あの日の彼女。1967-1975」を初日に訪れました。初日は横木さんも会場に居られるとのことで、写真集も購入したかったし、少しお話も聞けると思っていたので。

私は1966年なので、1967-1975年といえば1~9歳までで、丁度生まれ育った東京から横浜に移ったころ、テレビのニュースなどで学生運動とかベトナム戦争の記憶がかすかに残っている。ちょうどそんな時代を生でとらえた作品で数、質ともに圧倒される。

私が一番印象的だったのが、写真集で241ページに載っている写真。学生運動の'1968.10.21新宿動乱'と説明が載っている。新宿駅のホームに棒きれ片手に呆然と立ちつくしている様に見える男性の頭が照明に半分溶けている。詳しいことは判らないが、この写真から、夢?やぶれて呆然とし時代の流れに飲み込まれていくような、若者達の世相が伝わってくる。私のようにバブル景気に流されて過ごした学生時代、就職をしたものにとって想像すら出来ない当時。。。

展示は70年代のビンテージプリント、今年のバライタプリント、インクジェットプリント、印刷された写真集と様々なスタイルで見ることが出来るが、横木さんの話で「全てそれぞれ別物であって、同じである必要は無い」、それぞれに意味のある重い言葉だと思えた。

他にも当時ベトナム戦争で横田基地周辺に沢山のアメリカ軍関係者が居て、その日常の姿をとらえた作品もさりげなく力強いと感じた。

12/13までの会期中、トークショーなどもあるが、またゆっくりともう一度観たいと思っている。

 

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このページは、kameyamaが2006年12月 3日 19:11に書いたブログ記事です。

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