熱い思い

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ミャンマー写真展中のある日、写真家中藤毅彦氏の個展「From Bulgaria」を同じ新宿のコニカミノルタギャラリーへ行った。
以前から、雑誌やワークショップなどで作品を見たり、、、

渡部さとる氏のところにオリジナルプリントがあったりと、粒子感たっぷりのトーンのあるモノクロ世界が気になっていた。

ギャラリーに着くと、受付に中藤氏が座っていて、挨拶をしつつ、作品の前に立つ。

全紙で50点以上の迫力展示、ブルガリアの人々や街の様子を中藤さんの視点で切り取られた作品達、何となく"廃退"、"あきらめ"、"醒めた"などの言葉が浮かんでくる感じがした。

一通り見終えたら、芳名帳へ記帳。他のお客さんもまばらだったので、簡単な自己紹介の後、作品の感想を述べ、幾つか聞いてみたかったことを聞いてみたりしていた。
丁寧に私の問いかけに答えてくれて、話題は、銀塩モノクロを取り巻く環境の話題に・・・

中藤さんもAGFAを使っていたそうで、AGFA倒産はショックだったとのこと、今回の展示は全てフジのレンブラントを使ったと話していた。
他のシリーズで40点プリントし、あと8点で纏まるところだったのに、AGFAの印画紙が無くなってしまい、未完成で印画紙を探していると話していた。

そして、最近のデジタル出力、特に、銀塩モノクロをパソコンに取り込んでデジタル出力する風潮に、対し「今こそ、銀塩プリントの画質の優位性や写真文化としての重要性を訴えなければ、もう先が無くなってしまう時期、だから私は銀塩プリントに拘り作品を作って行きたい」と力強く話しておられたのがとても印象的だった。

私は今、新宿野村ビルギャラリーでミャンマー写真展に参加していて、銀塩モノクロプリントをスキャンし、デジタル出力して展示していますと話しにくくなってしまった。

熱い中藤氏の思いにも駆られ、写真集を一冊購入し、サインも貰い、ミャンマー展の会場に向かった。(プリントも欲しかったが、何かの機会に相談したいと思っている)
そして、デジタル出力した自分の展示写真と、ファイルに入れてあったバライタ印画紙に焼いた写真を見比べ、やはり、印画紙のほうが、美しいと思えるし好きだ。
私も微力ながらモノクロ銀塩プリントが一日でも長く楽しめるように願いつつ活動していこうと。。。

私にとってはいろいろな意味で"深い写真展"だった。

コメント(3)

フィルムや印画紙のスキャンは、デジタル化ではあるけれど、逆にフィルムや印画紙の良さや優秀さのアピールにもなるのでは?
というのが妻の個展から得た感想です。
様々な人が、フィルムの情報量ってこんなにすごいのか!とか、トーンの再現性はやはりフィルムだよなぁ、との声が多く聞かれました。
方式がかわってもフィルムの良さはまだまだ!
私の作品撮りは当分フィルムでいくつもりです。

写真展お疲れ様でした。
写真の中から色々な事を考えさせられ色々な事を感じました。

ミャンマーつながりで下のサイト紹介します。
http://www.ajinomoto.co.jp/phila/

(日記とな関係なくすみません)

雲地勲さん、どうもです。今日はお会いできず残念でした。フィルムの力はまだまだ健在。
これからも頑張っていきましょう!私もフィルムユーザーです。

Anonymous さん、ご紹介ありがとうございます。都営大江戸線のホームとかにおおきな広告がでてますよね。私もちょくちょくクリックしています。

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このページは、kameyamaが2006年5月18日 21:51に書いたブログ記事です。

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