追悼展 写真家・石元泰博の軌跡

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2月21日夜から24日まで、高知へ行って来た。ひとつの目的が高知県立美術館で開催中の「写真家・石元泰博の軌跡」を観ることだった。

1921年アメリカ・サンフランシスコに生まれた石元氏は幼少のころ帰国し両親の故郷し高知で過ごした縁の深い写真家だ。

展示されていたのは代表作「シカゴ・シカゴ」に始まり8x10で撮られた「東京街」、「桂」、「伊勢神宮」、「花」、「空き缶」、「落ち葉」そして「雲」などの一部が約100点。幾つかのシリーズは写真集や関東での展示で観たことはあったが、これだけ纏めて観られるのは貴重な機会だった。
大きなサイズの展示は無く、プリントは六つ切から大四つ程度で16x20フレームがほとんどだった。展示順でシカゴの次に東京が並んでいたが、東京に見えないアメリカのような東京だったのが数点有り印象的だった。写真に西銀座の文字が入り門松が写っていても東京らしく見えないと感じた。

展示スペースの最後に石元さんの自宅リビングを再現したコーナーがあり、モダンなソファやテーブル、椅子がならび、お目に掛かったことは無いがそこにくつろぎテーブルにプリントを並べている姿が浮かんできそうな気がした。

フロアの中央にショーケースに入った石元氏愛用のカメラが展示されていた。ハッセルに80mm(おそらくCタイプ)とM3にズミルックス50mmとM3にズミルックス35mm(メガネ無し)、それと真鍮地金が半分くらい露出していた黒M2ボディのみだった。ズミルックス35mmは本当はM2に付いていたのでは?と疑問が浮かんだが・・・

午前中の早い時間に行ったので展示室を独占しゆっくり数周観ることができた。オーソドックスでトーンの揃った美しいプリントは次々と染み入ってきた。2001年にここで開催された「石元泰博 写真展 1946-2001」の図録を購入、最後に当時の長いインタビュー記事が載っているもの興味深い。

高知県立美術館は外観や敷地全体は和風だが建物内はタイルでは無く石をふんだんに使い、独特の雰囲気を出していた。美術館は建物も敷地も見せる主張をしている。

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