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写真展観たり・・

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昨日の土曜は銀座、恵比寿、新宿界隈と久しぶりに写真展巡り。

キヤノンギャラリー銀座で開催中の沼田早苗さんの「浅草ものがたり」。
2010年から撮られた様々な浅草、特に入り口にあった俯瞰で撮られた一枚は印象的だった。写真集に合わせて作られた写真集も浅草をイメージするモダンなデザインで一冊購入。丁度沼田さんが居られ、撮影の時や展示・写真集のセレクトなど興味深い話が聞けた。

東京都写真美術館の須田一政氏の「凪の片」
写真集などで観た作品もあったがオリジナルプリントは見応えがある。200点を超える作品を一気に観て・・だったが展示形態に??と思えるシリーズが幾つか・・もっと一点ずつじっくり普通に観たかったと感じたのは恐らく私だけでは無いはずだ。図録は後日冬青で購入。

トーテムポールギャラリー、有元伸也氏のariphoto2013 vol.3。
DMにあった蛾の写真が強烈だったが、他にも息をのむ作品が多数。以前の新宿界隈とは違った迫力がある。2週間後にまたセレクション展が開催と精力的な作家活動には頭が下がる。有元さんの展示はいつもアタマにガツンと来る。

蒼穹社、塚田信之氏「静かな雑踏V」。
毎年開催の今年が5回目だそうだ。過去の展示は殆ど(1回逃しているかもしれない)観ているが今回の印象は「揃っている」だった。過去には1枚か2枚違和感を感じたのだが今回は最初から最後まで流れるような感じだった。渋谷や新宿など都心の繁華街で撮られたスナップなのだが捕り手の気配を感じない不思議な作品。毎年毎年同じテーマで写真展を開催するのは大変なことだ。是非、続けて行って欲しい。

でもって今日は新居用にお店やネットでいろいろ小物を買い物。これでほぼ目処がついた感じだ。来週火曜に鍵の受け取り。来月の引越まで写真関係など大切なモノは自分で少しずつ運ぶ予定。

先日の富山へはAmazonで買ったオリンパスEP-L3を持って行っていた。バリアングル液晶が便利で地面目線でも簡単に撮れる。雑草は逞しい。。

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2月21日夜から24日まで、高知へ行って来た。ひとつの目的が高知県立美術館で開催中の「写真家・石元泰博の軌跡」を観ることだった。

1921年アメリカ・サンフランシスコに生まれた石元氏は幼少のころ帰国し両親の故郷し高知で過ごした縁の深い写真家だ。

展示されていたのは代表作「シカゴ・シカゴ」に始まり8x10で撮られた「東京街」、「桂」、「伊勢神宮」、「花」、「空き缶」、「落ち葉」そして「雲」などの一部が約100点。幾つかのシリーズは写真集や関東での展示で観たことはあったが、これだけ纏めて観られるのは貴重な機会だった。
大きなサイズの展示は無く、プリントは六つ切から大四つ程度で16x20フレームがほとんどだった。展示順でシカゴの次に東京が並んでいたが、東京に見えないアメリカのような東京だったのが数点有り印象的だった。写真に西銀座の文字が入り門松が写っていても東京らしく見えないと感じた。

展示スペースの最後に石元さんの自宅リビングを再現したコーナーがあり、モダンなソファやテーブル、椅子がならび、お目に掛かったことは無いがそこにくつろぎテーブルにプリントを並べている姿が浮かんできそうな気がした。

フロアの中央にショーケースに入った石元氏愛用のカメラが展示されていた。ハッセルに80mm(おそらくCタイプ)とM3にズミルックス50mmとM3にズミルックス35mm(メガネ無し)、それと真鍮地金が半分くらい露出していた黒M2ボディのみだった。ズミルックス35mmは本当はM2に付いていたのでは?と疑問が浮かんだが・・・

午前中の早い時間に行ったので展示室を独占しゆっくり数周観ることができた。オーソドックスでトーンの揃った美しいプリントは次々と染み入ってきた。2001年にここで開催された「石元泰博 写真展 1946-2001」の図録を購入、最後に当時の長いインタビュー記事が載っているもの興味深い。

高知県立美術館は外観や敷地全体は和風だが建物内はタイルでは無く石をふんだんに使い、独特の雰囲気を出していた。美術館は建物も敷地も見せる主張をしている。

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今日は友人の写真展を観に鎌倉まで行って来ました。


横須賀線鎌倉駅そばの線路沿いにあるカフェ、古民家とまでは行かないですが古い家をそのまま使った静かで落ち着いたカフェでした。小町通りや若宮大路の喧噪から逃れて来た人達や常連さんが集まるお店らしく賑わっていました。

作品はある女性をメインに撮ったモノクロ作品、少し緊迫感が漂いタイトルと相まって彼女の世界が広がっていました。7月末までの開催ですので梅雨時の鎌倉散策とあわせておすすめです。

写真はカフェの庭に咲く紫陽花、予報通り途中から雨が降り始め紫陽花日和でした。

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DP2xで撮った1枚ですがこの手の状況はとても合ってました、そろそろ出てきそうなDP2 Merrillも楽しみです(値段が熟れるまで買えないですが・・)
初日のオープニングパーティに伺って以来、ようやくゆっくり観ることが出来ました。
夕方小雨混じりの中ギャラリーe&mに向かうと、入り口にはエイミーが出迎えてくれテーブルにはオーナーの竹内さんとDGSM Printの考案開発者で今回の展示の中心、永嶋さんが居られました。
オープニングの時は100人を超える人で展示作品を落ち着いて観ることが出来なかったのでゆっくりと数周回りながらじっくりと拝見しました。DGSMは"Digital Gelatin Silver Monochrome Print"の略で、デジタルカメラなどで撮った画像をインクジェットプリンタで専用のフィルムシートに印刷し銀塩モノクロ印画紙に密着プリントする手法です。私もワークショップを受け一通りの手順を体験させて頂きましたがシンプルなルーチンワーク化が可能でトーンコントロールがパソコン上で(フォトショップ)できるため整えやすくなります。ただ元のデジタルデータの質がプリント結果を左右するのは言うまでも無いです。
今回の展示を観て率直な感想は完璧と思えるトーンの高品位銀塩プリントでした。私自身は作品作りのメインはモノクロフィルムで撮って銀塩印画紙にプリントですが、DGSMは大きな選択肢に加わると考えています。近い将来この手法で作品を作ってみたいと思います。

DGSMのワークショップはギャラリーe&mで開催されています。詳しくはこちらです。

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展示を観た後は竹内さん、永嶋さんと引き伸ばし機や引き伸ばしレンズ、薬品など話をしてました。私にはとても参考になる話ばかりで気付くともう18時を過ぎていました。またいろいろ試したりしてみたくなりました。
先日、と言っても少々前ですが、中野のギャラリー冬青へ宮崎雅子さんの写真展「The Other Side」を観に行きました。

展示作品はモノクロの6x6。ギャラリーに入って最初に全体を見渡した時の印象は、コントラストの低さで全体的は"浅いグレー"でした。最近"黒い"写真を観る機会が多かったので新鮮でした。
一点づつさーっと観た後、キャプションを読んで、もう一度最初からじっくり。一点づつ観て少し離れて前後の三点を纏めてみたりしながらギャラリーを2周。いままであまりみたことのないアングルの真四角フォーマット。そして撮影場所が様々ながら統一感を感じさせるのは作家の意図、視線がぶれていないのだろう。
写真集のあとがきを読むと作品から何かが浮かび上がってくるような強さを、一見やさしいプリントから感じました。写真集を購入し宮崎さんからいろいろ話を聞くことができました。
独特のコントラストに関しては以前、いろいろな人に言われたそうですが、頑として譲らなかったそうです。ただ彼女の作品はコントラストに目が行ってしまいますが本質はそこでは無いと感じました。自分も四角いモノクロで作品を作っていますが、自分には無い世界で楽しい写真展でした。11月26日までの開催ですので時間があればもう一度観てみたいと思っています。

今回の作品の多く登場していたチェコは私が初めて欧州へ行ったときに訪れた国で、プラハはその後に訪れたパリやロンドンより美しいと今でも思っていることを話したりしていたら社長が降りてこられ、しばらく三人で話をしてました。
宮崎さんの写真集を改めて手にとって観ると、オリジナルプリントに負けないクオリティは社長のこだわりが伝わってきます。この大きさは手に取るにちょうど良く、6x6にぴったりと思い社長に聞いたら、このサイズは紙の大きさ、製本、コスト等とてもバランスが良いとの話でした。確かに私が購入した冬青の写真集に何冊か同じサイズのがありました。
大きい写真集は迫力ありますが、このサイズが合う作品には良いです。


冬青へ

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今日は中野のギャラリー冬青井本礼子写真展『記憶の琴線 ~ 想起する幻の光 ~』を観に行った。

 数年前の前回の展示を観た時は不在だったが今回はギャラリーへ入ると丁寧に御本人が迎えてくれた。前回の作品やその後雑誌などで観ていた彼女の作品のイメージは横位置だったが今回は縦位置の作品も多く新鮮だった。
横位置は吸い込まれるような印象だが縦位置は広がり散っていく印象を持った。一般的な写真の縦横イメージと逆に思えるのは不思議で、これが彼女の世界なのだろう。

ギャラリーは盛況で御本人と話すことはあまり出来なかったが社長がいろいろ解説まじりで話をしてくれた。以前より一回り小さくなったような感じだが強い眼と口調は健在だった。

テーブルに置いてあった写真集「Dreamscapes」を観ていると、もっとゆっくり時間をかけて観たいと思えた。そうしないと自分なりの理解が 出来ないだろうと思い買って帰った。見開きで3枚組み写真にタイトルが付いている。セレクト、並び、トーンと自分には無い世界は刺激的だ。

そのあと、新宿へ戻り35回木村伊兵衛写真賞(高木こずえ氏)の展示を観てきた。受賞作品が「GROUND」と「MID」の2つになっているのだが 「GROUND」は写真とは思えないデジタル合成?の世界。「MID」はそれだけみたらそうとう怖い世界に感じた。観ていると混乱し遠く、理解の及ばない 世界に思える。そういう作品だから受賞するのだろうか。

最後は京王デパートでラスクを買って帰宅。いつも混んでいるが先日買った1Q84 BOOK3を読みながら並んでいたからさほど苦でもなかった。小腹が空いた時に軽く食べれて美味しい。

 

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渋谷のルデコ

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昨日は渋谷へグループ写真展を観て来た。

先週火曜から始まっていたから観た人の感想などがネットでちらほら出回り始めていて、今回は2階と3階でがらりと雰囲気が変わると言うのが目に付いていた。夕方はパーティがありゆっくり観れないから午後の早めに到着し各フロアをじっくり拝見させて貰った。
いくつか印象に残る作品があったが。。
・銀塩モノクロのプリントがみんな綺麗に仕上げてあり、ほとんどがイルフォードの温黒バライタだった。流行りなのか。
・11×14の密着プリントの緻密さは言葉が出ない。
・富士GF670のモノクロは噂通り良く写る。
な どなどだったが、やはりデジタルより銀塩プリントにに足が止まる。個々に観れば銀塩プリントとデジタルプリントの違いはもはや分からないモノが多いが数枚 でもまとめて展示し、それを観ると違うと思う。一般的にはデジタルだと平面的だとか、銀塩は奥行き感があるとの意見を聞くがそれだけでは片付けられないと 思う。

また、デジタル画像処理で造られた作品が数点展示されていた。どこまでが所謂写真なのだろうか・・・表現としては理解出来るが写真としては今の私には飲み込めない。目の前にある真実を写すのが写真だと考えたいが段々そう言う時代じゃ無くなっているのかもしれない。

そんな途中で、コダックの現像液Microdol-Xが在庫限りで製造中止とコダックサイトに出ているとの話。ここ数年使っているからショックとともに残念だ。数週間前にコダックのカラー印画紙が無くなる話が出たりしていただけにモノクロも縮小は仕方無いか。
この現像液を使う前はXTOLを少し使っていたから、今度は本格的に使うことにしようと思い、今日は朝から現像液を作り、夕方4x5を6枚現像してみた。ちょっと時間が足らなかったようだがプリントはできるくらいの濃度はある。次回はもう少し現像時間を伸ばす必要がある。

それと、1月に行ったシンガポールの写真、それとちょっと気になっていたローライのピントを試したフィルムも現像した。ローライのピントはもう少し キチンとテストする必要がありそうだ。ちょっと後ピンぽくなっている気がする。次回、定規を使ってしっかりピントチェックをしてみようと思っている。

しかし、昨日観たGF670のモノクロプリントは気になるなぁ~あの解像度とコントラスト。
いずれにしても銀塩環境は悪化する一方だし今のうちにフィルムで沢山撮って現像してプリントそして展示もしていきたいと思った週末だった。

 

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70年前の写真

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70年前に撮られた町田の人々の写真展を観に町田市薬師池公園へ。

現在90歳の佐藤政二氏が1940年代に撮ったモノクロプリント55点が薬師池公園内町田フォトサロンに 展示されていた。昭和10年代、カメラを持っている人は珍しくカメラを持って歩いていると撮ってくれと頼まれたそうで、当時を振り返り撮るのは簡単だが、 DPEなど無いので現像が大変だったそうだ。御本人は高齢のため会場にはあまり来れないそうだが、展示からは当時の人々の様子、暮らしぶりが伝わりる。
私 がミャンマーで撮影した写真の展示などで「昔の日本みたいだ」と言う話を何度か聞いていたし、現地で撮影していても日本人と似た風貌の彼らからそんな想像 はしていた。そして展示されていた写真からその景色特に田んぼや畑は似ていたが人々の表情や目線は明らかに違っていたように感じた。その差は、今の私には 言葉にすることは出来ないが写真で伝えることは出来ると思いたい。

この展示を知ったのは時々新聞と一緒に入る情報誌。薬師池公園は大きな公園で前から一度行ってみよう思っていた。園内は広く谷間のような地形をしている。一日ほとんど陽が当たらない場所も多く先日降った雪がまだ残っていた。

2010020701.jpgさらに老朽化で止まっていた水車からつららが・・これには正直おどろいた。この感じだと溶けずに数日以上経っているだろう。

2010020702.jpg公園内からそのまま野津田薬師堂にも繋がっていた。そこには大きく立派な銀杏があった。いったいどのくらいの樹齢なのだろうと思っていたら分かりやすい表示があった。

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永嶋 勝美さんの写真展など

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西麻布のGallery EMで開催中の『永嶋 勝美 写真展「Cruising」"Pacific Ocean 2007"』に行ってきました。

以前からお名前と作品は知っていたのですが是非オリジナルプリントを拝見したいと思ってたのと、今回特に私にとっては幻の印画紙「Kodak Ektalure」のプリントということで楽しみでした。 

静かで落ち着いたギャラリーへ入ると深みのあるモノトーンの美しさに圧倒されしばらくは声も出ませんでした。永嶋さん御本人も居られ、初めてお会いするにも関わらず、気さくになんでも答えていただきすっかり長居してしまいました。 
印画紙は製造中止前に購入し業務用冷凍庫で保管したものを使用されていることや、引き伸ばし機はフォコマートV35を使っているなどプリントに至るこだわり、経験、知識、探求心などを聞いていると自分のモノクロプリントなどまだまだだと思え、また頑張って行こうと・・良い刺激を貰うことが出来ました。 
また、最近フィルム現像で疑問に思っていたことも分かりやすく助言を頂き、自分の経験や予測が間違っていなかったコトは励みになりました。 

そのあと目黒へ移動しギャラリーコスモスで開催中の「SABADO the 4th Branch」へ。こちらは何度か伺っているグループ展で美しいモノクロプリントは見応え十分です。知人や昨年いろいろお世話になった写真家森谷修氏も出展されていて定期的な開催を続けられていて今後も楽しみです(森谷さんは今回で卒業だそうです)。 

今日はモノクロプリント三昧で贅沢な一日でしたが永嶋さんから聞いたフォコマートV35がとても魅力的に・・「プリントは道具じゃないよ」とはアタマで分かっていても気になるモノは気になりネットで検索したりしてます。やっぱりライカで撮ったネガはフォコマートかぁ・・と。。 

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出発-旅の写真

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今日は東京都写真美術館へ、ブレッソンと木村伊兵衛の展示と6人のアーティストによる旅を観るために。

写真界の巨匠であるブレッソンも木村伊兵衛も過去に何度か写真展や写真集で観ていた写真だった。今回の目玉と思っていたのがベタ展示だった。写真家のベタ を観れることは作品そのものを観る以上の意味があると思う。写真史に残る写真の前後にはこんなコマが並んでいること、間合いやタイミングなど、とらえ方が 両者それぞれで興味深かった。

日本の新進作家展と題されている「出発-6人のアーティストによる旅」は昨年ポルトガル・リスボンの写真 集「4月25日橋」を出した内藤さゆりさんが出展している。内藤さんとは数年前に知り合い、過去のコニカミノルタやキヤノンギャラリーの展示を観ていたが 昨年5月にルーニーの展示は私が丁度フランス出張中で観れなかった。なので作品は写真集でしか観ていなかったが、今回彼女から招待券を貰っていたので是非 観たいと思っていた(招待券が無くても観たいと思っていたが)。
恵比寿駅からガーデンプレイスに向かう途中、写真展の大きなポスターがあり、内藤さんのさわやかな作品が載せられていた。
今回の6人で女性は内藤さんだけ、彼女の作品は出口に近い最後のブースに展示されていた。プリントサイズの違う21枚は一定のリズムと内藤さんらしい、女性らしい色彩を強く感じた。

印象的だったのは百瀬俊哉氏のインドのカラー作品。1枚1枚の力強さ完成度の高さに声が出なかった。

それと今回の展示を観て一番興味深かったのは6人6様のアーティスト・ステイトメントと書かれたキャプションだった。これを読むのがある意味作品を観る以上に和英併記で書かれていた点を併せて意義のあることだと感じた。

自分が今まで撮ってきた写真をセレクトする時、これから撮るだろう写真に何かのかたちで影響すると思えた。

 
  

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